指定 | |
種別 | 建造物 |
員数 | 1棟 |
所在場所 | 岩手1038-1 |
曹洞宗寺院で、寺伝によると明応3年(1494)に岩手弾正忠典長の請願により、開基されたといいます。以後、岩手氏の菩提寺ではありましたが、岩手氏滅亡後、天正15年(1587)に竹中半兵衛重治の菩提を弔うため、子の重門が再興し、今日に至るまで竹中家及びその家臣の菩提寺となっています。重常により、祖母徳月院殿梅岩是香大姉(重治の妻)の遺財を基にして建立したものです。禅幢寺本堂は、桁行13・8m、梁間11・9m、一重、奇棟造、向拝3・8m、桟瓦葺で、平面構造は、南北に三室、東西に二列並ぶ六間取方丈形式で、前方に畳敷きの広縁と板敷きの落縁が付き、前方中央に向拝が付いています。総じて創建当初の材がよく残っています。また、内陣の来迎柱上の組物および中備の組みは、大斗の枠肘木が四方のみならず斜め方向にも出ています。このような形式の組物は中国にはよく見られますが、日本には長崎の崇福寺など黄檗宗の建築にわずかに見られる特殊なものです。